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環境とのかかわり

環境負荷低減

生産活動による排出物や商品使用後の廃棄物の問題など、事業活動による環境負荷を低減することは、企業の大きな責任であると考えています。環境関連の法規制を遵守することはもちろん、自主的な目標の達成に向け、適切な資源の利用と自然環境を維持する取り組みを進めていきます。

水資源の保全

事業活動を行う上で水資源は必要不可欠なものであり、限りある水資源を有効に活用し、環境負荷を低減することは重要であると考えています。水使用量ならびに排水量を適切に管理することで、水資源の保全を推進しています。
2019年度の水使用量は、製造設備の追加や夏場の気温上昇による空調運転などの影響を受け、前年度比でそれぞれ3%の増加となりましたが、今後も生産拠点における生産設備に使用する冷却水の循環利用や季節に応じた空調設備の冷却方法を継続的に検討し水使用量の削減に努めてまいります。
排水時には、国や自治体が定める水質基準よりも厳しい自主基準を定め、水質を確認した上で工場外に排水しています。CODやpHなどを常時監視し、有害物質による影響を未然に防ぐよう取り組んでいます。
※COD(化学的酸素要求量)
水中の有機物が、酸化剤によって酸化されるときに必要な酸素量を表した値
※pH(水素イオン濃度)
水の酸性、中性、アルカリ性を表す
※BOD(生物化学的酸素要求量)
水中の微生物によって有機物が分解されるときに消費される酸素量を表した値
※SS(浮遊物質)
水中に浮遊している直径2mm以下の粒子状物質の量を示したもの

会社水使用量・排水量

水質汚濁物質の管理

(t)
2017年度 2018年度 2019年度
BOD
排出量
11.7 11.6 12.6
SS
排出量
4.0 2.7 4.4

大気汚染物質の管理

ボイラーや自家発電機の稼働時に排出されるSOx(硫黄酸化物)、NOx(窒素酸化物)は、大気汚染の原因となります。当社は大気汚染防止法で定められる基準よりも厳しい自主基準を設定し、これらの排出が基準値以下であることを確認しています。

SOx・NOxの排出量

(t)
2017年度 2018年度 2019年度
SOx 2.2 1.8 1.4
NOx 4.5 4.3 3.7

特定化学物質の管理

当社では、PRTR法に基づいて化学物質を適切に管理しています。届出対象となる化学物質はトルエンとアセトニトリルの2種類であり、2019年度の取扱量はトルエンが3.8t、アセトニトリルが3.3tでした。今後も適正な利用と管理に努め、環境中への排出量の削減に努めていきます。

※PRTR法:特定の化学物質について、環境への排出量を把握し、国に報告することを定めた法律

PRTR法対象物質の取扱量

(t)
物質名 トルエン アセトニトリル
取扱量 大気排出 廃棄処理 取扱量 大気排出 廃棄処理
2017年度 3.5 0.2 0.08 3.4 0.0 3.4
2018年度 3.8 0.2 0.04 3.0 0.0 3.0
2019年度 3.8 0.2 0.13 3.3 0.0 3.3

緊急時対応訓練

業務中での緊急事態や、地震・火災等の発生における緊急事態を想定し、環境に与える影響の種類や範囲、深刻度の評価を行っています。その評価に基づき、優先度の高い事態に対して対応計画を策定し、年に1回以上の緊急時対応訓練を行うことで、環境や近隣への影響を最小限に留める体制を整えています。
訓練を通じて初期対応や拡大防止策の手順を検証することで、緊急事態に対する対応能力の向上を図っています。

無形の貯蓄

ガス漏れに関する緊急時対応訓練

緊急事態対応計画一覧

部門 想定される
緊急事態
対応設備等
QAQC-G 水素ガス漏れ 水素ガスボンベ、配管
ロジスティクス部 搬送時の液体原料漏れ
危険物漏洩 危険物貯蔵タンク(PG)
環境
管理課
液体廃棄物の漏洩 廃棄物集積所
工場排水層満水 工場排水槽
総合排水層満水 総合排水槽
燃料漏れ 自家発電設備
ボイラー
研究
開発G
燃料漏れ ボイラー、自家発電設備
水素ガス漏れ 水素ガスボンベ、配管
危険物漏洩 危険物貯蔵施設
排気煙異常 ボイラー
鳥栖工場 危険物貯蔵災害 危険物貯蔵場所
危険物漏洩 危険物貯蔵タンク(GL)
宇都宮
工場
保管及び移動中のトラブル 廃棄物置場
燃料漏れ、運転異常、大気汚染 ボイラー

*品質管理部業務を含む部門

海外工場の環境負荷低減

海外工場では生産数の増加に伴い、水使用量、廃棄物数量が増加傾向にあります。
当社海外工場においても国内工場と同様に、従業員一人ひとりが環境に与える影響について意識を高め、環境負荷を低減するよう取り組んでいます。

  2017年度 2018年度 2019年度
ノーベン 水使用量(㎥) 12,522 8,107 18,618
廃棄物排出量(t) 103 483 103
久光ベトナム 水使用量(㎥) 36,197 43,784 39,797
廃棄物排出量(t) 142 148 298
久光インドネシア 水使用量(㎥) 9,261 9,165 9,395
廃棄物排出量(t) 36 45 37
久光ブラジル 水使用量(㎥) 4,328 5,701 16,530
廃棄物排出量(t) 242 209 349
合計 水使用量(㎥) 62,308 66,757 84,340
廃棄物排出量(t) 523 885 1,167

※集計期間:2019年1月1日~12月31日

ノーベンの環境活動
(Noven’s Green Initiatives Program)

エネルギーの効率的な活用と資源保護のための廃棄物管理を目的としてグリーン活動チームを組織しています。このチームは「持続的な改善と、目標達成、妥協なき向上」という理念で活動しています。これまでに、エネルギー効率の改善を目的にITサーバーの再構成、環境負荷の低減を目指したリサイクル回収容器の設置や段ボールのリサイクル、また駐車場や建屋内へのLED照明の導入を行ってきました。この活動を通じて、さらなるグリーン活動に取り組んでいきます。

環境会計

久光製薬では、環境施策に関わる投資や費用を定量的に把握し、その効果を知るため、環境省「環境会計ガイドライン」を参考に環境会計の集計を行っています。

2019年度は、九州本社敷地内の緑地管理面積の増加および工場建屋内のLED照明化工事により、地球環境コストおよび社会活動コストが増加し、全体として前年度比で2%増加しました。

環境保全コスト

対象範囲:久光製薬単体
分類 2017年度 2018年度 2019年度
(千円) 前年比% (千円) 前年比% (千円) 前年比%
公害防止コスト 20,661 82 68,165 330 32,490 48
地球環境保全コスト 150,553 47 63,856 42 88,749 139
資源循環コスト 183,890 119 146,573 80 152,173 104
上・下活動コスト 14,340 100 16,170 113 11,893 74
管理活動コスト 61,918 105 60,797 98 69,059 74
社会活動コスト 8,156 63 4,940 61 6,894 140
環境損傷対応コスト 724 193 719 100 699 97
その他 0 0 0 6,511
合計 440,242 74 361,220 84 368,467 102

環境保全効果

対象範囲:久光製薬単体
分類 環境負荷量 環境負荷増減量(2017年度比)
2017年 2018年 2019年 2017年 2018年 2019年
エネルギー使用量
(原油換算)
kL 12,605 12,323 11,810 100% 98% 94%
CO₂排出量 t 25,796 24,387 20,982 100% 95% 81%
SOx排出量 t 2.2 1.8 1.4 100% 82% 64%
NOx排出量 t 4.5 4.3 3.7 100% 96% 82%
水使用量 千㎥ 177 176 181 100% 99% 102%
水排水量 千㎥ 92 90 98 100% 98% 107%
BOD排出量 t 11.7 11.6 12.6 100% 99% 108%
廃棄物排出量 t 3,898 3,727 3,570 100% 96% 92%

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