上手につきあう「更年期」 更年期を知って、いつまでも自分らしく 読売新聞 × Medical Tribune なるほど医療!

読売新聞 2016年12月4日付

第7回
エストロゲンの役割と更年期症状の
関連性

40歳をすぎる頃になると、毎月の月経が不規則になり、体調の変化から日々の生活が思うようにいかなくなる人が増えてきます。「もしかして、更年期?」と疑いはじめたとき、何をすればよいのでしょうか。

  • 写真:種部恭子先生

    種部恭子
    (たねべ きょうこ) 先生

    1990年富山医科薬科大学医学部卒業、同大学、済生会富山病院などを経て、2006年より医療法人社団藤聖会女性クリニックWe富山院長。内閣府男女共同参画会議重点方針専門調査会委員。

エストロゲンは女性にとって潤滑剤
減少すると心身の不調の原因に

女性ホルモンのエストロゲンは、女性にとって潤滑剤のようなもの。月経や妊娠、出産だけでなく、皮膚や骨、内臓、筋肉、脳、血管など全身の働きに大きな影響を与えます。骨を強くしなやかにし、肌のみずみずしさを保ち、脂質代謝のバランスを保つのも、すべてエストロゲンのおかげです。それまで病気にかかることもなく元気だった人でも、更年期になると急に健康診断でコレステロールが高いと指摘されたり、肌が乾燥する、夜眠れない、考えがうまくまとまらず仕事に支障をきたすなど、さまざまな不調に悩まされるようになってきます。これらは、エストロゲンが急激に減ることによって起こります。これまで自分のことは後回しにして家事や仕事、子育てを頑張ってきたのに、更年期になって今までできていたことができなくなり、自信を失ってしまう人も少なくありません。

早めに婦人科を受診
家族や同僚の理解も大切

不調が更年期症状だと気づかない場合も多いので、チェックリストを参考にして、早めに婦人科を受診しましょう。更年期障害に対するおもな治療法はホルモン補充療法(HRT)です。個人差はありますが、ほてりや発汗は約2週間、不眠は2~4週間程度で改善されます。継続することで不調が改善されると、気持ちも明るくなり、患者さんから「いつまでも元気でいたい」とHRTを希望する声が多く聞かれるようになっています。

人間関係でストレスがあると自律神経のバランスが常に緊張状態になって、更年期症状が悪化しやすくなります。夫や職場の同僚、上司など周囲の人は更年期が女性にとって大変な時期だということを理解して、あまり無理をしないようサポートしていただきたいと思います。更年期は立ち止まって自分の健康を見直し、「閉経後40年をどう生きるのか」、今後の人生を考えるチャンスなのです。

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