企業情報
久光製薬のCSR
経営理念と企業使命
1907年の「朝日万金膏®」発売以来、「サロンパス®」に代表される経皮鎮痛消炎剤は、「貼る」ことで痛みやこりを治療する医薬品として、多くのお客さまにご愛用いただいています。
私たちは、「サロンパシィ®」(Salonpathy®)という言葉に、もっと多くのお客さまに「貼って手当てすることの良さをお伝えしたい」「貼って手当てすることに驚きと、安らぎと、感動があることをお伝えしたい」との願いを託し、世界に誇るTDDS(経皮薬物送達システム)に基づく貼付剤の創薬・育薬と製剤技術の向上に努めてまいりました。
これからも「世界の人々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ:生活の質)向上を目指す」を私たちの経営理念とし、「貼付剤による治療文化を世界へ」広げることを企業使命と定め、事業を積極的に展開してまいります。
CSRの考え方
久光製薬は、当社の多くのステークホルダーに支えられ、事業活動を展開しています。こうした皆さまの信頼こそが、当社が企業としての使命を果たし、持続的に成長を遂げていくための大切な基盤です。
また、事業活動の継続には、環境の負荷低減や保全活動などの環境にやさしい事業活動も重要であると考えています。当社は、より豊かな社会の発展と地球環境保全のために、国内外の多様なステークホルダーを尊重し、当社に求められる責任と社会貢献に真摯に向き合い、誠意をもって活動してまいります。
ステークホルダー
ステークホルダーに対して真剣に向き合い、期待および要請を充分に理解することが、当社の信頼性の向上と持続可能な経営に必要不可欠であります。
さまざまな機会を通じてステークホルダーエンゲージメントを行い、情報を開示し、企業としての透明性を高めてまいります。
多様なステークホルダーとの関係
商品・サービスをご利用いただくお客さまは、消費者というだけではなく患者さんとしての側面も持っており、信頼が得られる十分な配慮と良好な関係が必要と考えています。 | |
医薬品の製造は、国内外から原材料を安定的に調達し高い品質を保つことが重要です。 生産現場における環境への配慮や労働者の管理など多様な社会的要請に応えられるようお取引先との信頼関係を構築していきます。 |
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従業員は重要なステークホルダーです。さまざまな能力や役割を持った多様な人材を活かして事業活動を行う必要があります。そのためには、雇用にかかわる課題や教育・啓発、福利厚生、さらには従業員の生活基盤にまで配慮したマネジメントが必要と考えています。 | |
当社は国内の株式市場に上場し、多くの株主・投資家の皆さまと関係を持っています。適正な利益配分と透明性のある経営に努め、さらに、適正かつタイムリーな情報開示によって、当社の経営および事業活動をご理解いただけるよう努めてまいります。 | |
当社は国内外の多くの拠点で事業活動を行っています。事業を行う地域の住民の皆さまと良好な関係を保つこと、地域社会の一員として当該地域の発展に努めることなど、積極的に取り組む必要があると考えています。 | |
すべてのステークホルダーにとって生存の前提となるのが地球環境です。生活環境や資源、エネルギーなど地球環境への配慮は最低限の義務であり、将来社会に対する責任でもあります。多様な生態系が担保された地球環境を守り、必要な場合は復元に努めることが大切であると考えています。 |
ステークホルダー・
エンゲージメント
鳥栖工場見学で来社された長崎大学薬学部の学生さんと研究開発本部研究員とのダイアログを行いました。
貼付剤のメカニズム、研究開発や臨床試験のプロセスなど薬学部ならではのご質問やご意見をいただきました。若い世代に期待される企業を目指すには、これらの意見を商品開発に活かしていく必要があります。
また、産学連携は、大学および地域の活性化と当社の発展に大いに寄与するものであり、エンゲージメントを通じて、新たな価値創造につなげていきます。
久光製薬グループのESG推進
ESGの推進は、経営理念の実現に向けた基盤として重要な取り組みとなります。環境、社会、企業統治それぞれで取り組むべき内容は、「業務効率化」「人材育成の強化」とも密接にかかわる事項です。「主に追求する項目」として掲げている内容は、企業評価における非財務側面として近年重視されている内容を踏まえ掲げています。 「今後の検討事項」については、これまでのCSR活動を検証し第6期中期経営方針を実現するために早急に整備すべき項目として掲げました。
久光製薬のバリューチェーンにおける課題
2018年度には、個別の検討事項について精査を行いましたが、2019年度はそれぞれで明らかとなった課題に対して、バリューチェーン全体のリスクと機会を見直し、具体的な取り組みテーマを選定しました。これらの課題に対して、統合的に確実性をもって改善を図るために、グループとしてのESG推進体制構築に着手しています。
●バリューチェーンにおける課題の一例
久光製薬の バリューチェーン |
課題の一例 |
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原材料の サプライチェーン |
原材料の生産現場での労働環境、児童労働、気候変動に考慮した原材料確保など |
研究開発・ 商品改良 |
知的財産権の確保、研究開発パイプラインの確保、環境にやさしい商品開発など |
生産 | 環境・労働安全衛生(EHS)の推進、労働生産性向上、法規制への対応など |
輸送・流通 | 流通網の整備、災害時の輸送路の確保、CO2排出量の削減など |
営業 | グローバル化の推進、コンプライアンスの推進、商品情報の伝達、薬価基準改定など |
消費者・廃棄 | 商品情報の発信、副作用の対応、商品使用後のリサイクル推進など |