CSR活動 2016

ごあいさつ

中冨博隆   中冨一榮
久光製薬CSRの10年

久光製薬のCSR活動は、2006年にCSR推進の準備を開始し、2007年にCSR推進体制を立ち上げたことが、出発点となっています。それ以来、継続して報告書を発行し10年が経ちました。
この間、世の中には大きな変動が起きています。近年の世界情勢は言うに及ばず、日本においても災害や政治・経済、市民の社会生活の面でも誰も予想しなかったような変化が生じています。100年を超える久光製薬の歴史を考えても、稀に見る大きな変動といえるでしょう。
この激動の時代において、大切にすべきことは、表層的な変化に左右されずに共感できる価値観ではないでしょうか。久光製薬にとって、「無形の貯蓄」として常に意識してきたことが、それにあたると考えています。
次の10 年のC S R 活動を見据え、昨年からは重要課題の検討を進めてまいりました。「 無形の貯蓄」をより明確化・具体化する一環として、海外でのダイアログを実施、国内での取り組みだけでは、つい見逃しがちな課題や自らの活動への思わぬ評価や価値といったものを再認識することができました。「世界の人々のQOL向上を目指す」という経営理念が、着実に進行していることを認識すると共に、さらに努力すべき課題を掴むことができたと思います。

環境課題へのアプローチ

日本におけるさまざまな環境問題への対応は、法規制の遵守といった内容にとどまっているように感じています。気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で2015年12月に締結された「パリ協定」では、先進国・途上国の別なく、気候変動枠組条約に加盟する全196カ国全てが『産業革命前からの世界の平均気温上昇を「2度未満」に抑える。さらに「1.5度未満」を目指すこと』となりました。
日本政府の計画は、2030年度に2013年度比で26%削減するとの中期目標となっており、長期的目標として2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指すことを位置付けています。
これらの目標は、大変挑戦的な目標であり、従来の取り組みの延長では、実現することは難しいものと考えられています。大きな意識変換が必要であるとともに、決断と実行が求められています。
企業市民として弊社も、積極的に取り組んでいきたいと考えています。

社会的課題へのアプローチ

社会の変化に伴い、お客様のニーズも変遷します。「お客様第一」のためには、地域性の違いも含めた多様な要望を真摯に聞くことが重要です。特集で取り上げたベトナムでは、日本的な品質管理の徹底などが信頼を醸成し、「貼付剤による治療文化」を根付かせることができたのではないかと感じています。大きな期待を持たれていることを喜ばしく思うとともに、今後も課題解決に向けた活動を展開していきたいと考えます。
従業員については、性別、文化、人種といった多様性や人権の尊重、人材の育成、公平・公正な評価、雇用機会の提供など関連する国際規範に則った制度を拡充していくことも重要です。それぞれの地域性にも配慮して、的確な対応を図ってまいります。
ISO化(国際標準化)が進んでいる「持続可能な調達」も、グローバルな事業展開をしている弊社にとっては、課題とともに多くの機会もあると感じています。品質面にとどまらず、サプライチェーンを適切にマネジメントすることが、事業の安定・発展に寄与するものと考え、取り組んでまいります。
さらに地域社会との関係については、より高次な視点で取り組むことが大切です。九州に本社を置く当社は、地域の発展、つながりを大切にし、周辺地域の声を反映した多くの取り組みを実施してきました。国内外の各事業エリアにおいても、同様の意識をもってさまざまな課題に積極的にかかわることで、地域社会とのより良い関係性を築いていけるものと考えています。

来期創業170年を迎える久光製薬ですが、CSR活動についてはまだ10年余りの歴史しかありません。次の10年、100年の歴史を刻んでいくために、皆さまには、これまで以上に厳しい目で久光製薬グループのCSR活動をご評価いただきますようお願いいたします。本報告書の内容や弊社への期待など率直な感想・ご意見を承ることで、私たちの活動改善につなげていきたいと考えます。

代表取締役会長
最高経営責任者(CEO)
中冨博隆

代表取締役社長
最高執行責任者(COO)
中冨一榮

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